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建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度とは?CCUS・経審・公共工事との関係を行政書士が解説

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建設業では、技能労働者の高齢化や担い手不足が大きな課題となっています。その対策として、国土交通省は「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」を創設しました。

この制度は、技能者の処遇改善やキャリア形成を重視する企業を可視化する仕組みであり、CCUS(建設キャリアアップシステム)や公共工事の評価制度とも密接に関係しています。

建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度とは何か、CCUSとの関係、経営事項審査(経審)や公共工事への影響、 宣言企業になるメリット・手続きなどを、根拠法令や制度背景も含めて詳しく解説します。

建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度とは

建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度とは、建設技能者の処遇改善や育成に積極的に取り組む企業が、国土交通省のホームページで自主宣言を公表する制度です。

  • 建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度の目的は次のとおりです。
    • 技能者の賃金や社会保険加入の適正化
    • 技能者のキャリア形成の推進
    • 建設業界の担い手確保
    • 優良企業の見える化

宣言した企業は、国土交通省のサイトで公表されて建設業界における人材を大切にする企業として認知されるようにする仕組みです。

国交省のHPからの引用です。

技能者を大切にし、処遇改善に積極的に取り組もうとする事業者がその旨を内外に宣言することにより、技能者・エンドユーザーに至るまでのサプライチェーンの中で当該事業者が適切に評価され、ひいては受注機会が確保されることや、就業者に選ばれる事などにより処遇改善の取組が持続的に行われることとなる枠組みを作ることを目的とした制度です。
自主宣言では以下の宣言内容を一例として想定しております。

【共通】宣言企業との取引優先、CCUSの利用環境整備、会社独自の取組
【元請・発注者(一人親方含め)】適切な工期・労務費等での取引
【下請】技能レベルに応じた手当や賃金支払、月給制、週休2日制

「自主宣言のメリット」

宣言企業は、シンボルマークを使用可能とし、宣言内容を当該サイトで公表
令和8年7月1日以降の経営事項審査の申請において加点予定

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制度創設の背景

制度創設の背景には建設業の人手不足という状況があります。

建設業では、技能者の高齢化・若年入職者の不足・社会保険未加入問題・不安定な賃金体系などの問題が指摘されています。

そこで国交省は、CCUSの普及・週休二日工事・技能者処遇改善・下請構造の適正化などの政策をすすめています。自主宣言制度は、こうした政策の一環として設けられました。

建設技能者を大切にする企業の自主宣言の内容

企業は次のような取組を宣言します。

技能者の適正な賃金確保

技能者に対して、技能や経験に応じた適正な賃金を支払うこと。

社会保険への加入

技能者の社会保険加入を推進すること。

CCUSの活用

技能者のキャリアを記録するため、CCUSを活用すること。

若年技能者の育成

若手技能者の教育・技能訓練を行うこと。

労働環境の改善

長時間労働の是正や休日確保など。

CCUS(建設キャリアアップシステム)との関係

CCUS(建設キャリアアップシステム)は、建設技能者の資格・経験・就業履歴を管理する仕組みです。建設技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴をオンラインで登録・蓄積して、技能や経験を可視化する仕組みになっています。適正な評価・処遇改善、現場の安全・効率化、若手入職の促進を目的とし、官民一体で導入がすすめられているシステムです。

制度の目的は、技能者のキャリアの見える化・適正な賃金評価・技能レベルの可視化です。

自主宣言制度では、CCUSの利用促進が重要な要素となっています。つまり、自主宣言制度とCCUSは、技能者処遇改善政策の両輪といえます。

経営事項審査(経審)との関係

自主宣言制度そのものは経審の直接の加点項目ではありませんが、次のような点で間接的な関係があります。

経営事項審査(経審)は、国や地方自治体から公共工事を直接請け負う建設業者が必ず受ける、企業力(経営状況・規模・技術力・社会性)を数値化する審査です。許可行政庁が実施しており、結果(総合評定値P)に基づき入札の格付けが行われます。

ただし、令和8年7月1日以降の経営事項審査の申請において加点される予定があります。今後の国交省の発表でお確かめください。

CCUSは経審で評価対象

経審ではCCUSの登録技能者数とCCUS登録事業者の項目が評価されます。「W1(その他の審査項目)」の評価対象です。

処遇改善の取り組み

技能者処遇改善の取り組みは、元請評価・公共工事の加点に影響する場合がありますので、自主宣言とCCUS導入は、経審対策としても意味があります。

公共工事との関係

公共工事では、総合評価落札方式・工事成績評定・技能者処遇評価などの評価制度があります。国土交通省は技能者を大切にする企業の評価を強化しており、CCUS登録・社会保険加入・技能者育成などが評価項目になる場合があります。

そのため自主宣言企業は、公共工事の受注において有利になる可能性があります。

建設技能者を大切にする企業の自主宣言企業になるメリット

国土交通省のサイトで公表される

宣言企業は国土交通省のサイトで公表されます。下記のURLで見ることができます。
https://jishusengen.mlit.go.jp/search.html

これは採用や元請からの評価に有利になります。

企業イメージの向上

建設業では近年、ホワイト企業化が重要になっています。自主宣言はその証明になります。

若手技能者の採用に有利

若者は一般的に賃金が安定しており、労働環境が良くキャリア制度があるような企業を選びます。自主宣言はそのアピールになります。

建設技能者を大切にする企業の自主宣言の手続き

基本的にはWEB申請で行います。

こちらから申し込むことができます。
https://jishusengen.mlit.go.jp/applyf_sd.html

  • 建設技能者を大切にする企業の自主宣言の手続きの主な流れは次のとおりです。
    • 1 申請フォーム入力
    • 2 宣言内容確認
    • 3 国土交通省が公表

審査制度ではなく、企業の自主宣言方式になっています。

建設業者が今後対応すべきポイント

CCUS登録

まずは事業者登録と技能者登録を行います。

社会保険加入

未加入問題は、指導や公共工事排除につながる場合があります。

技能者の処遇改善

将来的には、公共工事評価や元請評価に影響します。

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