建設業許可の代表者が死亡の場合について個人事業主の場合や地位の承継も解説

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経営業務の管理責任者の死亡の場合は建設業許可を維持するには変更後(死亡から)2週間以内に変更届を提出します。

経営業務管理責任者は連続して在職していることが原則であり1日でも途切れると許可の取消しの対象となります。

建設業法改正の施行(地位の承継・建設業法第17条)によって以前よりも承継がしやすくなっています

経営業務管理責任者が欠けてしまった場合

法人

経営業務の管理責任者となっていた者のほかに取締役として5年以上登記されている役員を経営業務の管理責任者とすることができます。

後任者がいない場合、外部から要件を満たす者を取締役として迎え入れて社会保険などに加入することで常勤性を証明すれば許可を維持することができます。

個人事業主

事業主に配偶者または子供がいて経営に関して7年以上の補佐経験がある場合は「準ずる地位」として認められ、経営業務管理責任者となれます。

後任者がいない

退職・死亡により不在となって経営管理責任者の代わりになれる要件を満たす者がいない場合は建設業許可の要件を欠くので許可を継続できません。

30日以内に廃業届を提出して、新たに許可を申請しなおすことになります。

新しく経営業務管理責任者の要件を満たす者が見つかった場合、改めて新規で許可申請をすることになります。

変更届出書

役員などの変更の場合には変更届出書の提出が必要です。

建設業許可を受けている業者が役員などを変更する場合は、許可行政庁に変更届出書を提出します。

  • 変更の事例としては次のような場合があります。
    • 新たに役員を加えたとき
    • 死亡や定年などによって役員を退任したとき
    • 結婚や離婚などの理由によって氏名に変更があったとき

役員等とは

建設業法第5条第3号によれば、社員だけでなく相談役や顧問、そして支配力のある株主も役員などになっています。

提出期限

役員等の変更届出書は、事実発生後30日以内に提出しなければなりません。

必要な書類

各都道府県や役員の種別によって提出書類や作成手順は異なる場合があります。提出先の部署に確認しておきます。

  • 役員等が新たに就任した場合は次の提出書類が必要となります
    • 変更届出書
    • 役員等の一覧表
    • 誓約書
    • 許可申請書の住所・生年月日等に関する調書
    • 登記事項証明書
    • 成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書など
  • 死亡や定年などによって辞任の場合は次の提出書類が必要となります
    • 変更届出書
    • 役員等の一覧表
    • 登記事項証明書
    • 戸籍抄本又は住民票の抄本など

提出期限

役員などの変更届出書は事実発生後から30日までに提出しなければなりません。

届出をしないと5年ごとの建設業の許可更新ができなくなり、建設業法第50条等により、罰金が課せられることもあります。

代表者(取締役が一人)の死亡

代表取締役であり、一人株主であり経営業務管理責任者である場合です。

死亡された場合は引継の問題が出てきますが、一般的には妻子が代表者になって会社を引継ぐことになりますが、できない場合は従業員の中から役員に次ぐ職制上の地位を引く継ぐこともあります。

他社から経管要件の取締役に就任してもらって会社を継続していく場合もあります。

後任取締役選任

会社法326条により株式会社は、最低一人の取締役を置かなくてはなりません。遅滞なく後任の取締役を株主総会で選任しなければなりません。

会社法296条3項により株主総会を招集する権限があるのは、原則として取締役になりますが取締役が死亡の場合は取締役が株主総会を招集することができません。

会社法300条では、株主全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく株主総会を開催して新たな取締役を選任することができます。

死亡した取締役が株主であった場合は、相続人全員から同意を得ることができます。

許可取得業種について5年以上の役員として登記されている者がいるか他社から来てもらう場合は問題ありません

社会保険証などで常勤性を示して経営業務の管理責任者になれます。

2週間以内に新任者が、経営業務の管理責任者の要件を満たしている証明書と変更届を提出します。

役員ではないが7年以上経営業務の管理責任者を補佐した経験がある者でも経営業務の管理責任者になれることになっています。

建設業許可と相続(相続の認可の申請・建設業許可の地位の承継)

個人事業者の場合、建設業許可を取得していても経営者が死亡された場合は許可が終了します。

後継者が新たに建設業許可を取得しないと建設業許可のない軽微な建設業の事業所となります。消費税込で500万円未満(建築一式工事は1500万円未満)の工事しか請負えなくなります。

建設業許可を受けている事業主が子供に経営を事前に譲ろうとしても建設業許可を取得出来る要件を満たしていないと子供の名前で建設業許可がとれません。

国土交通省によれば、令和2年10月の建設業法改正の施行により「建設業許可の地位の承継」という手続きできました

個人事業主の死亡に際し相続人である後継者が30日以内に「相続の認可の申請」を行い、認可を受ける事で当該相続人が被相続人の建設業許可を承継することができるというものです。

死後であっても建設業許可を後継者に承継できるようになりました。ただし、承継規定の対象外とするケースがありますので注意が必要です。

相続人である後継者体制でも、建設業許可の要件を満たしていることが必要です。

経営管理責任者要件(補佐要件)

相続人たる後継者が、以前から事業後継者として、経営者につぐ給与を支給されていたとか、確定申告制度の専従者(家族従事者)として明記されていたという事実が必要です。

専任技術者要件

後継者または従業員に有資格者がいれば問題ありません。

静岡県の問い合わせ先

交通基盤部建設経済局建設業課
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