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【建設業許可の基礎】建設業許可の欠格要件と拒否事由、建設業法8条17条

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静岡の行政書士法人アラインパートナーズです。日頃の建設業許可業務のご質問などの経験に基づいて、建設業者様にぜひ知って頂きたい建設業許可の基礎知識を信頼性が高く権威のある静岡県の手引きを基に、アラインパートナーズの日常業務経験のノウハウを加えてわかりやすく解説します。

建設業許可制度の中でも特に重要な「欠格要件」と「拒否事由」について、建設業法の条文を踏まえて、誤解されやすいポイントを中心に、わかりやすく解説します。

建設業許可とは

建設業許可とは、一定規模以上の建設工事を請け負って営業するために、国または都道府県から受けなければならない許可のことです(建設業法第3条)。

具体的には、1件の請負代金が500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上または延べ面積150平方メートル以上の木造住宅)の工事を請け負う場合、原則として建設業許可が必要になります。

許可制度は、不適格な業者の排除、発注者保護、建設工事の適正な施工の確保を目的として設けられています。そのため、申請者が一定の要件を満たしていない場合には、許可が「下りない」仕組みが法律上用意されています。

建設業法の目的である第一条を引用しておきます。

第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

欠格要件

欠格要件とは、「建設業許可を受ける資格がない状態」を指しています。欠格要件に該当すると、申請内容が正しくても、どれだけ整っていても、許可を受けることはできません

欠格要件の中心となる規定が、建設業法第8条です。

欠格要件の概要

  • 建設業法第8条では、次のような場合に該当すると建設業許可を受けることができないと定めています。
    • 成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者
    • 不正の手段により許可を受け、許可を取り消されてから一定期間を経過していない者
    • 建設業法、その他一定の法令に違反し、罰金刑以上に処せられてから一定期間を経過していない者
    • 暴力団員等、反社会的勢力に該当する者
    • 法人の場合、その役員等が上記に該当する場合

重要なのは、個人だけでなく、法人の役員等(取締役、執行役、相談役、実質的経営支配者など)も審査対象になるということです。

建設業法の第8条の抜粋引用です。かなり長い条文なのでポイントだけを抜粋してあります。詳しくは法律原文をご覧ください。

第八条 国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。
一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二 一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者
三 一般建設業の許可又は特定建設業の許可の取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があつた日から当該処分があつた日又は処分をしないことの決定があつた日までの間に第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出をした者で当該届出の日から五年を経過しないもの
四 届出があつた場合において、前号の通知の日前六十日以内に当該届出に係る法人の役員等若しくは政令で定める使用人であつた者又は当該届出に係る個人の政令で定める使用人であつた者で、当該届出の日から五年を経過しないもの
五 営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
六 許可を受けようとする建設業について第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者
七 拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
八 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反したことにより、又は暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
九 暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者
十 心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの
十一 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者
十四 暴力団員等がその事業活動を支配する者

欠格要件の詳細

  • 建設業許可の欠格要件の詳細は次のとおりです。
    • 1.成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ないもの
    • 2.不正手段による許可の取得、営業停止処分を無視した営業により許可の取消処分を受け、5年を経過しない者
    • 3.取消処分に係る聴聞の通知があった日以降、廃業届出をした者で、その届出の日から5年を経過しないもの
    • 4.上記3の届出をした法人の役員等や使用人、個人の使用人であった者で、その届出の日から5年を経過しないもの
    • 5.営業停止期間が経過しない者
    • 6.許可を受けようとする建設業について、営業禁止期間中の者
    • 7.禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を8や10受けることがなくなった日から5年を経過しない者
    • 8.建設業法又は一定の法令の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
    • 9.暴力団員等でなくなった日から5年を経過しない者
    • 10.営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が1~9・11(法人である場合においては、その役員が1~4)のひとつに該当する場合
    • 11.法人の役員等・使用人の中で、1~4、6~9に該当する場合
    • 12.個人の使用人の中で、1~4、6~9に該当する場合
    • 13.暴力団員等がその事業活動を支配する者

1の成年被後見人とは、自分の行為の結果を合理的に判断する能力のない状況にあるため、本人・配偶者・いとこまでの親族などの請求で、家庭裁判所から後見開始の審判を受けた者です。(民法第7条)

被保佐人とは、自分の行為の結果を合理的に判断する能力の弱い者で、本人・配偶者・いとこまでの親族などの請求によって、家庭裁判所からその宣告(審判)をされた者です。(民法第11条)

破産者で復権を得ないものとは、破産法の規定に基づいて裁判所から破産手続開始決定を受けた者であって、いまだ破産法にいう復権事由に該当しないものをいいます。

なお、1は身分証明書等による確認となり、2~6は許可行政庁把握しており、8~13は様式第6号誓約書と検察・県警・市町村が照会します。

健康保険加入状況請負実績の証明ができない

拒否事由

拒否事由とは、「欠格要件には該当しないものの、申請内容に問題があるために、結果として許可されない事情」のことをいいます。

実務上は、要件を満たしていない、申請書類の内容が虚偽・不十分、証明ができないといったケースが典型例となります。

拒否事由は、欠格要件のように自動的にアウトというものではなく、審査の結果、許可できないと判断される理由ということになります。

建設業法第6条と第17条の関係

建設業法第8条(欠格要件)

第8条は、「許可をしてはならない者」を明確に列挙した条文になっています。欠格要件に該当する場合、行政庁には裁量はなく、許可を出すことはできません。

建設業法第17条(許可の拒否)

建設業法 第17条(準用)では第8条の規定を、許可の「更新」や「業種の追加」の際においてもそのまま適用するという規定です。第17条では許可要件を満たしていない場合、申請書類に虚偽の記載がある場合などの場合に、行政庁が許可を拒否できることを定めています。

つまり、一度許可を取った後でも、役員が逮捕されたり、破産したりすれば、次回の更新はできない(または許可の取消対象になる)ということを意味します。第8条は法律上、絶対に許可できないケースである欠格要件を列挙して、第17条では、審査の結果、許可できないと判断されるケースである拒否事由という役割分担になっています。

建設業法からの引用です。

(準用規定)

第十七条 第五条、第六条及び第八条から第十四条までの規定は、特定建設業の許可及び特定建設業の許可を受けた者(以下「特定建設業者」という。)について準用する。この場合において、第五条第五号中「第七条第二号に規定する営業所技術者」とあるのは「第十五条第二号に規定する特定営業所技術者」と、第六条第一項第五号中「次条第一号及び第二号」とあるのは「次条第一号及び第十五条第二号」と、第十一条第四項中「営業所技術者」とあるのは「第十五条第二号に規定する特定営業所技術者」と、「第七条第二号ハ」とあるのは「同号イ、ロ若しくはハ」と、同条第五項中「第七条第一号若しくは第二号」とあるのは「第七条第一号若しくは第十五条第二号」と読み替えるものとする。

罰則

欠格要件や拒否事由に関連して、注意すべきなのが罰則です。

例えば、虚偽の申請を行った場合や無許可で建設業を営んだ場合には、建設業法に基づき、懲役刑や罰金刑が科される可能性があります。

特に、虚偽申請は後日発覚すると許可取消しや欠格期間の発生につながるため、短期的には許可が取れたとしても、長期的に見て大きなリスクになります。

具体的な事例

事例1 役員の過去の違反歴が問題となったケース

法人申請において、代表取締役が過去に建設業法違反で罰金刑を受けていた場合、一定期間が経過していなければ欠格要件に該当し、許可は下りません。

事例2 実務経験の証明ができず拒否されたケース

欠格要件には該当しないものの、営業所技術者(旧専任技術者)の実務経験を裏付ける資料が不十分であったため、建設業法第17条に基づき許可を拒否された事例です。

事例3 形式的に役員を外しただけでは認められなかったケース

欠格要件に該当する人物を形式上役員から外したものの、実質的に経営に関与していると判断され、欠格要件該当として許可されなかったケースもあります。

まとめ

建設業許可においては、欠格要件(建設業法第8条)と拒否事由(建設業法第17条)を正確に理解することが不可欠です。

とくに実務では、「知らなかった」「昔のことだから大丈夫だと思った」という理由で欠格要件に該当してしまうケースも少なくありません。申請前の事前確認と専門家である行政書士法人アラインパートナーズへの相談が、最大のリスク回避策となります。お気兼ねなくアラインパートナーズにご相談してください。

Q&A

わかりづらいところがあるので、まとめをかねてQ&Aをつくりました。参考にしてください。

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