建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するための必要な条件や資格、業種内容についてどこよりも詳しくわかりやすく解説します!!

建具工事業で静岡県の建設業許可 コラム一覧
建具工事業で静岡県の建設業許可

建設業許可には取得対象の業種が29業種があり、今回はその中の「建具工事業」について徹底的に詳しく解説していきます。

この記事を読めば、建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な条件、資格、業種の内容について詳しく知ることができます。

この記事では次の項目に分けてわかりやすく解説していきます。

1 建具工事業の許可が必要になる工事とは?
2 建具工事業の内容
3 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な7つの条件
4 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な資格
5 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な書類

  1. 1 建具工事業の許可が必要になる工事とは?
  2. 2 建具工事の内容
    1. 外部建具とは(建具工事)
    2. 内部建具とは(建具工事)
    3. 開き戸、引き戸、折れ戸とは(建具工事)
  3. 2.1 国土交通省のガイドライン
    1. 金属製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
    2. 木製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
    3. サッシ取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
    4. 金属製カーテンウォール取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
      1. 建築物の軽量化
      2. 高い耐久性
      3. 足場を必要としない
      4. デザインの自由度が高い
    5. シャッター取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
      1. 防犯対策
      2. 雨風対策
      3. 遮熱・断熱効果
      4. 防音効果
      5. 動物等の侵入防止
    6. 自動ドアー取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)
      1. 引き戸
      2. 二重引き戸
      3. 円形戸
      4. 開き戸・折り戸
    7. ふすま工事とは(国土交通省のガイドライン)
  4. 2.2 建設業許可の許可業種における区分け
  5. 3 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な7つの条件
    1. 建設業許可の条件①経営業務の管理責任者がいること(難易度★★★)
    2. 建設業許可の条件② 専任技術者がいること(難易度★★★)
    3. 建設業許可の条件③ 財産的基礎条件(難易度★★)
    4. 建設業許可の条件④ 適正な社会保険への加入(難易度★★)
    5. 建設業許可の条件⑤ 欠格要件に該当する者がいないこと(難易度★)
    6. 建設業許可の条件⑥ 誠実性があること(難易度★)
    7. 建設業許可の条件⑦ 実態として適切な営業所があること(難易度★★)
  6. 4 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な資格
  7. 5 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な書類
  8. まとめ~建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するなら行政書士に依頼しよう~

1 建具工事業の許可が必要になる工事とは?

建具工事業は、500万円以上の「建具工事」を請け負う場合、必要となる業種です。

この500万円には注文者から支給された材料費及び材料運搬費も含みますので、例えば、請負額が490万円だから建設業許可はいらない、のではなく、この工事で注文者側から30万円程度の材料費が支給されている場合、合計で500万円以上となるため建設業許可を受けていないと工事を請け負うことができない、という点に注意してください。

また、工事を意図的に2回に分けて請け負ったとしてもダメです。

仮に、意図的ではなく、結果的に2回に分かれてしまい、それぞれが500万円未満の工事であったとしても、その工事が結果として一つの工事として見なされる場合、建設業許可を受けている必要があります。

ただし、家を一棟新築するなどいわゆる建築一式工事の場合は、延べ面積が150㎡未満の木造住宅であれば、例外的に許可は必要ありません。

また、150㎡以上であっても、請負金額が1,500万円未満であれば許可は不要となっています。この2つのケースのみが500万円以上の例外規定となっています。

2 建具工事の内容

建具工事とは、「工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事」と定義されており、具体的な工事の名称として、「金属製建具取付け工事、木製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、ふすま工事」などが建設業許可における建具工事として国土交通省のガイドラインに例示されています。

工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事が建具工事ですが、そもそも建具とは何ことを指しているのでしょうか。

建具とは、建物の開口部に取り付ける戸、窓、ふすま、障子などの扉と鴨居や敷居、窓枠など扉等を取り付ける枠の総称のことをいいます。

建具は大きく分けて建物の外と内を仕切る「外部建具」と建物の内部にある「内部建具」に分類されます

外部建具とは(建具工事)

外部建具は、玄関のドアや窓、網戸や雨戸などの建物の外と内を仕切る扉のことを指し、建物の出入り、光や風、熱や音などの外部環境を建物内に取り込んだり遮断したりする役割があります。

このほか、扉に鍵をかけ防犯、セキュリティ対策であったり、外部からの景色を取り込んだり、外部からの視線を遮ったりする機能もあります。

内部建具とは(建具工事)

一方、内部建具は、室内のドア、間仕切りなど建物の内部において部屋と部屋を仕切る扉のことを指し、部屋を分ける、部屋の出入り口、冷房や暖房の効果を高めるといった役割があります。

このほか、トイレやお風呂が外から見えないように遮断する、クローゼットや押し入れなどの収納スペースが丸見えにならないようにするといった役割もあります。

建具の材質としては大きく分けて「木製建具」と「金属製建具」の二つがあります。一般的な住宅において、内部建具、つまり、室内に設置されている扉のほとんどは木製建具で、玄関ドアや窓のサッシなど外部建具に金属製建具が採用されています。

開き戸、引き戸、折れ戸とは(建具工事)

また、建具には、開き戸、引き戸、折れ戸などの主に三種類の形態のドアに分類され、それぞれ特徴があります。

開き戸は、他の扉と比べ機密性、断熱性が高く、夏はエアコン、冬はストーブのを使用する際、室内を快適な温度に保つことが可能です。

引き戸に比べ、開閉する際、力を要せず、開けやすい、閉めやすいという点と取付けが簡単な点が挙げられます。

一方、引き戸のデメリットとしては、開閉に必要なスペースが必要なため、部屋の一部にデッドスペースができてしまいます。

ドアの開閉するスペースに家具や物を置けない、掃除する際にドアを開け閉めしなければならない、といったデメリットがあります。

また、経年劣化により開閉の動きが悪化したり、異音が発生することもあります。

引き戸は、開き戸に比べ横にスライドするだけですので、開閉に必要なデッドスペースが発生しないというメリットがあります。

家具やちょっとした物を置きたいなど部屋のスペースを有効活用したい場合や掃除の際に毎回ドアを開閉するのが負担という場合に、引き戸が選択されることが多いと言えます。

採光に関しても、引き戸を開ける間隔によって調整することができるというメリットもあります。

一方、引き戸のデメリットとしては、戸の開閉時に開き戸と比べ若干力が必要である、また、引き戸に比べ部屋の機密性や断熱性に劣るといった点が挙げられます。

このほか、引き戸のレールにゴミやホコリが入りやすく開閉に支障をきたす、引き戸の開閉には扉の幅2枚分が必要であり、設置するにはある程度のスペースが必要である、といったデメリットも挙げられます。

折れ戸とは、いわゆる折りたたみ式、アコーディオン式の扉のことです。

収納スペースの扉として採用されていますが、開閉する際わずかなスペースがあれば開閉ができ、物が取り出せるというメリットがあります。

このため、クローゼットやキッチンの収納スペースなど、スペースが確保できにくい場所でよく使われています。

一方、折れ戸のデメリットとしては、他の扉に比べ複雑な動きをすることから、コストが高く、故障が多いという点が挙げられます。

特に、折れ戸の蝶番の部分などは負担がかかりやすく、経年劣化による故障が発生することが多々あります。

また、左右の動きは省スペースで済みますが、折りたたんだ際、戸が横から縦に向きが変わるため、奥行きにある程度のスペースが必要です。

この折れ戸のデメリットを解消した扉として、折れ戸ではありませんが、引き戸で2枚左右のスライドではなく、3枚となったさ3枚扉の引き戸があり、こちらもクローゼットでよく使われています。

2.1 国土交通省のガイドライン

次に国土交通省のガイドラインに例示されている建具工事の種類について解説していきます。

国土交通省のガイドライン

金属製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

金属製建具取付け工事とは、スチール、アルミサッシ、ステンレスなど金属製の建具を用いて建具を取り付ける工事のことをいいます。

金属製建具取付け工事は、前述したようにその耐久性から外部建具の工事に採用されることが多く、建物の内側と外側を間仕切る玄関や外窓のサッシの工事に金属製の建具が採用されています。

金属製建具取付け工事のうち、アルミニウム製建具は、その名のとおりアルミニウム製の部材がメインで作られる建具です。

1円玉の素材でもあるアルミニウムは、低コストであり、とても軽く加工しやすいというメリットのほか、錆びにくいといった点も特徴の一つです。

内部建具より外部建具によく使われ、アルミサッシなどが有名です。

ただし、アルミニウムは強度がそれほど高くないため、他の部材に比べ耐久性に劣り、建具として採用される場所が限られるといったデメリットがあります。

アルミニウム製建具工事の工程は、まず、アルミニウムの材料であるアルミビレットを加工糸、表面処理、塗装などを行います。

次に加工した部材を設計図にそって加工、組立てを行っていきます。完成したアルミニウム製建具の品質検査を行い、現場に搬入します。

参考ですが、材料のアルミビレットとは、アルミニウム金属の塊で、使用目的に合わせ溶かして自由に使える状態になっています。

アルミニウム製建具とは別に、金属製建具に鋼製建具といういものがあります。鋼製建具は、金属のなかでも「鋼鉄」と呼ばれ、耐久性が高く、なおかつ加工にも優れた合金の建具です。

鋼構造物工事で紹介した、建築物の骨組みの鋼鉄と同じもので、アルミニウム製建具に比べ、非常に強度が高く、建築物の外側の扉等に多く採用されています。

鋼製建具の工程は、まず、鋼鉄の板を設計図にそって切断、加工し、その後、組立てを行います。

組立て後に焼き付け塗装、防サビ塗装を施し、最後の完成した鋼製建具の検査を行い、現場に搬入します。

金属製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

木製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

木製建具取付け工事とは、戸、ドア、引き戸、ふすまなどに木製の建具を取り付ける工事のことをいいます。

部材は様々で、代表的なものとして、杉、ひのき、えぞ松、とど松、むく、これらの合板などがあり、使用する場所、目的等用途に応じて使用されています。

木製建具は、一部、その木の質感、デザイン性から玄関ドア等外部建具として使用されることもありますが、耐久性等の理由から主に内部建具として使用されています。

室内の開け閉めができる開き戸、引き戸、ふすま、障子などでよく使用され、一般家屋でよく使用される傾向にあります。

木製建具は、木の種類、個体による、様々な色味や模様、雰囲気がことなるため、個性のある空間を作るのに適しています。

木独自の特徴である、温かみや雰囲気、また、香りがあり、素材や材質によって、その部屋の印象を変えることができ、木製建具の採用はリフォームにも向いています。

建具取付け工事は、現在、枠と建具がワンセットで工場生産されたものが現場に搬入され、職人が現場で取り付けていきますが、これは、建具のクオリティーの均一化、コストダウンによるものです。

以前は、木製建具は職人が建具を入れる箇所の枠を測って枠を作り、その枠に合わせて建具職人が一つ一つ手作りで製作していました。

しかし、今でのこのように職人によるハンドメイドの木製建具の取付け工事がなくなっていないのは、建具の現場は状況によって様々であり、職人が現場で削ったり調整する必要があること、個性のあるふすまや障子は需要が高いことから、今後も建具職人による木製建具取付け工事はなくなることはないと思われます。

特に日本家屋にみられる和室では木製建具が必須であり、コストダウンによる既製品は耐久性、デザインに劣ることから、建具職人による木製建具取付け工事はなくてはならない工事と言えます。

木製建具取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

サッシ取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

サッシ取付け工事とは、建築物の開口部に窓や扉などのサッシを取り付ける工事のことをいいます。

サッシとは英語のsashが語源で、ガラス窓に使用する金属製の窓枠のことをサッシといいますが、実際には窓枠とガラスをサッシと呼ぶことが多いです。

サッシには様々な大きさや種類があり、大きさは建築物の開口部の大きさに左右され、アルミサッシ、防音サッシ、断熱サッシ、二重サッシ、電動シャッター等の種類のサッシがあります。

また、引き違い窓、出窓、天窓、はめごろし窓、横すべりだし窓、縦すべりだし窓、上げ下げ窓、ガラスルーバー窓、内倒し窓、外倒し窓、オーニング窓など様々なタイプのものがあります。

サッシの素材としては、アルミ、樹脂、アルミ+樹脂のハイブリッドタイプ、木製などがあります。


アルミサッシは、現在最も普及している代表的サッシで、機密性や耐久性、防火性に優れ、軽量で開閉がしやすく、かつ、安価というメリットがあります。

また、成形が容易なことから、複雑な形状のサッシを作ることができ、バリエーションが豊富です。強度もあり、サビにも強いのですが、結露による水滴を放置したり、長期間ホコリやゴミが付着したままで放置していると、腐食することがあります。


樹脂サッシは、断熱性が非常に高く熱伝導率が低いことから、特に東日本を中心とした寒冷地で多く使われています。

結露が生じにくく、カビの発生を防ぐことができ、さびないというメリットがありますが、アルミに比べ耐久性が低い点がデメリットの一つでもあります。

アルミ+樹脂のハイブリッドタイプのサッシは、外側がアルミ、室内側が樹脂を使ったサッシでアルミと樹脂を組み合わせ、双方の良い点を生かしたサッシとなっています。

アルミの軽さと耐久性、樹脂の高い断熱性を感じることができます。

木製サッシは、木の風合い、質感が感じられるサッシで、インテリア性のあるデザインが魅力の一つでもあります。

木製サッシは古くから日本の家屋で使われてきましたが、防火性に劣るというデメリットがあります。最近では、その弱点を改良した断熱性の高い木製サッシも開発されてきています。

木製サッシは熱が伝わりにくいことから結露がほとんどしないというメリットがあり、寒冷地でも広く普及しています。

サッシ取付け工事の流れとしては、まず、サッシ枠を建築物の開口部に仮取り付けをします。その際、事前に計測してマークしておいた位置を確認し、正確に仮の取り付けを行い、くさび等を使って取付け位置を微調整しながら決定していきます。

開口部とサッシ枠のすきまはセメントと砂、水を練り合わせたモルタルを流し込んで塞ぎ、サッシ枠と開口部は溶接で固定します。サッシ枠の取付が完了したら、ガラス窓や金物を取付け、最後に動きの調整をして完了となります。

サッシ取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

金属製カーテンウォール取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

金属製カーテンウォール取付け工事とは、オフィスビル等で採用されている金属製のカーテンウォールを取り付ける工事のことをいいます。

カーテンウォールとは、都会の高層ビルでよく見られるガラスなどの透明な外壁のことで、見た目が透明なことから、窓ガラスと思われがちですが、窓ではなくあくまで外壁のことです。

金属製カーテンウォールはメタルカーテンウォールとも呼ばれ、金属フレームとパネルで作られたカーテンウォールです。

金属フレームには、アルミニウム、ステンレス、スチールなどの素材が採用されています。

高層ビルやマンションにおいて、建築物自体の軽量化、災害時のガラスの飛散防止を目的として開発された工法です。

金属製カーテンウォールの取付工事の特徴として、カーテンウォール自体は製造から仕上げまで工場で行い、躯体へ取付ける金具(ファスナー)を用いて、建築物に取り付けるという工程となります。

取り付け工事は、通常、屋上のクレーンを用いて行うため、足場を組む必要がありません。

基本的な施工手順は次のとおりです。

  1. 屋上のクレーンにカーテンウォール設置用の専用器具を取り付ける
  2. カーテンウォールパネルを専用器具に取り付ける
  3. クレーンで目的の位置まで吊り下げる
  4. 取付け金具(ファスナー)でカーテンウォールパネルを固定する

取付け金具(ファスナー)は、建物の躯体にパネルを固定するパーツですが、固定以外にもパネルの変形や伸縮を吸収するという役割も担っています。

カーテンウォールの特徴としては、主に4つあり、建築物の軽量化、高い耐久性、足場を必要としない、デザインの自由度が高いといった点が挙げられます。

建築物の軽量化

・建築物の軽量化…カーテンウォールは建物の骨組みに吊したり貼り付けたりするだけで外壁自体を頑丈にする必要はないため、外壁を軽くすることができ、結果、建物全体の重量を軽くできるというメリットがあります。

高い耐久性

・高い耐久性…カーテンウォールは地震で建物が揺れた際、ガラスも一緒に揺れて地震のエネルギーを吸収する構造となっていて、ガラスが揺れにより飛散するリスクを極力抑えるように設計されています。

足場を必要としない

・足場を必要としない…カーテンウォールは主に高層ビルの屋上にクレーンを設置し、取付金具(ファスナー)を使って建物に取り付けるため、足場を必要としません。

このため外壁工事の際に建物周辺に足場を設置する必要がなく、工期を短くすることができ、また、足場設置のコストを削減できます。

デザインの自由度が高い

・デザインの自由度が高い…カーテンウォールの場合、建築物の開口部分を大きくするなど、デザインの自由度が高いといった特徴があります。スチールやアルミニウム、ステンレスなど金属製カーテンウォールには様々な素材があり、自由度の高い設計が可能となっています。

また、取付の際の組み方を工夫することで、遮光性の向上、省エネルギーなど、自由度に加え機能面の向上も図っています。

金属製カーテンウォール取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

シャッター取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

シャッター取付け工事とは、建築物の開口部にシャッターを取り付ける工事のことをいいます。

シャッターはみなさん誰しもがご存じかと思いますが、文字で説明すると、細長い金属板を1枚につなぎ、巻き上げて収納することができるようにした、金属製の鎖戸のことです。

つま、”金属製折り畳み雨戸”といったところです。

一般的には、工場の倉庫、商業施設などの大規模施設に設置される重量シャッター、住宅の窓や小型店舗の入り口、ガレージ等に設置される軽量シャッターに区分されます。

学校や複合商業施設などでは、屋内の防火扉として重量シャッターが階段や吹き抜け付近に設置されており、煙感知器が作動して自動で閉じられるタイプのものもあります。

重量シャッターは電動による開閉方式が多く、軽量シャッターは手動で開閉する方式がほとんどです。

また、シャッターの開閉に関しては、細長い棒を使ってシャッターを閉まったりする手動式、スイッチを押しモーターの力で開閉する電動式の2つに大別されます。

電動式シャッターの取付け工事の場合、スイッチパネル、電源、モーター、配線等の電気工事が発生することから、電気工事士の資格も必要となってくるケースがあります。

シャッターを取り付けるメリットとしては、防犯対策、雨風対策、遮熱・断熱効果、防音効果、動物等の侵入防止等が挙げられます。

防犯対策

・防犯対策…シャッターは防犯対策として非常に効果があります。空き巣は侵入しやすい住宅を狙いますが、シャッターのある窓は、シャッターを破る必要があり、侵入しにくいため敬遠されがちです。

また、ガレージにシャッターを設置することで、簡単に車に近づけなくなるため、車を盗まれたり中の金品を物色されたりするリスクが少なくなります。

雨風対策

・雨風対策…シャッターは台風等の暴風雨による飛来物が窓ガラスやマイカーに当たるのを防いでくれます。近年の気象状況の変化により今までにない強力な暴風雨が発生しやすいことから、重力のある物や大きな物も飛んでくる危険性があり、シャッターを設置する必要性は今まで以上に高まっていると言えます。

遮熱・断熱効果

・遮熱・断熱効果…シャッターは日光の光を遮るなど、遮熱・断熱にも効果があります。夏の暑さや冬の冷気など外気を遮断、軽減することで、エアコンを効率的に運転することができます。

シャッターを使用することで外気の侵入を防ぐばかりでなく、エアコンで調整された部屋の冷気や暖気を外に漏らさず、室内を快適な空間に保つことができます。

防音効果

・防音効果…シャッターは窓に設置することで、外からの騒音を遮断、軽減することもできます。特に道路沿いに面した住宅の場合、自動車の通行音、エンジン音、工事の音など、不快な騒音をシャッターによりある程度、遮断、軽減できます。

一方、室内の音や声も外に漏れにくくする働きもあり、夜間のテレビの音やこどもの声、ピアノやエレクトーンの音など近隣の家への音漏れも対策にもシャッターの使用は効果的と言えます。

動物等の侵入防止

・動物等の侵入防止…シャッターは、外部からの侵入防止として、空き巣以外に動物等の侵入に対しても効果があります。

窓用シャッターは、ハトやカラスなどの鳥類の侵入、蜂やアブなどの害虫の侵入に対し効果があります。

ガレージシャッターは、ネコやネズミといった動物の侵入を防止することができます。

ネコやネズミにガレージ内に侵入されると糞害や車へのキズが心配されるところですが、シャッターを設置することで対策ができます。

シャッターの耐用年数は、1日の開閉回数によって異なりますが、一般的な設計耐用年数は、重量シャッターで15年、軽量シャッターで10年と言われています。

シャッターの上下運動の動きが悪くなってきたり、塗装が取れてきたりした場合は、修理が可能か専用のシャッター業者にメンテナンスを依頼し、場合によっては、シャッター交換工事を行います。

シャッター取付工事の流れとしては、まず、現地調査、採寸を行い、シャッターのサイズを決定します。必要なサイズのシャッターを取り寄せ、工事を開始します。

最初に該当の窓にシャッターの枠、サッシを取り付けます。

枠、サッシを取り付けたら、シャッター本体とシャッターのガイドレールを取り付けます。シャッターを取り付けたら、枠の上部にシャッターを格納する収納するボックスを取り付け、最後に動きを確認し、工事完了となります。

シャッターの取付けに際し、シャッターを傾きなく水平に設置するため、基本的には2人での作業となります。特に重量のあるシャッターの場合、水平にすることが困難ですので、レーザー水平器等を用いて、傾きが発生しないように取り付けます。

ガイドレールはシャッターに対し直角となるように設置します。

ボックス内は、シャッターがスムーズに収納できるよう、シャフト、スプリング、プーリーといった部品で構成され、通常は、工場で生産された既製品ですが、中には部品がバラバラで納品され現場でプラモデルのように組み立てる必要がある場合もあり、設置にはある程度の経験、技術が必要です。

メンテナンスする際は、現場でこの収納ボックス内のシャフト、スプリング、プーリー等の部品を交換、調整するなどして修理します。

シャッター取付け工事は通常1日で完了しますが、幅が広いもの、重量のあるもの、取り付け場所が困難な場所等の理由で数日以上要するケースもあります。逆に小さな窓に取り付ける場合は、数時間で完了することもあります。

ただ、電動式シャッターの場合は、先述したように、操作パネルと電源供給部分、モーター間の配線等、電気工事が含まれてくることから、工事が複雑となることから求められる技術も高くなり、工期も比較的長期間になります。

シャッター取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

自動ドアー取付け工事とは(国土交通省のガイドライン)

自動ドアー取付け工事とは、人の出入りを感知して、モーター等の力で自動的に開閉する自動ドアーを建築物の開口部に取り付ける工事のことをいいます。

自動ドアーは開くタイプに片開きと引分け(両開き)の引き戸があり、片開きは片方のドアしか開かないため、比較的間口が狭い、雑居ビルや戸建て住宅などでも設置できます。

引分けタイプの自動ドアーは左右のドアーが同時に開閉する、いわゆる両開きの引き戸で、商業施設、病院、オフィスビル等の出入り口でよく見られるタイプのものです。

引分け自動ドアーは両開きの引き戸ですので間口が広く、荷物の搬入口でも採用されています。

次に自動ドアーの種類をみていきます。自動ドアーには、引き戸、二重引き戸、円形戸、開き戸・折り戸等、主に4つのタイプの自動ドアーがあります。

・引き戸…自動ドアーのほとんどは引き戸といっても言いくらい街中でよくみられる自動ドアーです。スーパー、コンビニ、マンションの出入り口でよくみかける自動ドアーで、自動ドアーと言ったら引き戸の自動ドアーをイメージされるかと思います。左右の扉が同時に開閉する引分け自動ドアーは両開きタイプのものと片方だけ開閉する片開きタイプのものがあります。

後述する開き戸・折り戸のように前後の動きがないため、手や足が巻き込まれにくい設計となっています。

・二重引き戸…開閉する動きは引き戸の自動ドアーと同じですが、引き戸に比べ開口部が1.3倍ほど横に広く開閉することから、狭い開口部でも広く見せることができ、出入り口付近の開放感をもたらしてくれます。

二重引き戸とは、自動ドアーのガラスが単純に二重に重なっているのではなく、片方が3枚でそのうち2枚がスライドして開閉する仕組みとなっており、クローゼットでよくみられる3枚スライドタイプの引き戸と同じような動きをします。

開口部が広いことから、人の出入りの多い、ホテルや役所などの出入り口付近、車いすや移動式ベッドの通行の多い病院等でよくみられます。

・円形戸…基本的な動きは引き戸と同じですが、戸のサッシの部分が上部から見ると断面が円形となっていて、見た目が美しくデザイン性があることから、ホテルや高級レストラン等でよくみられます。

曲面になっていることから、前後にスペースが必要ですが、横幅が思ったより広くないため、意外と省スペースで設置することができます。

・開き戸・折り戸…引き戸が横にスライドする動きに対し、開き戸・折り戸は戸が外側、内側に向かって折りたたまれるように動きます。

イメージしやすいものとして、バスルームの入口のドアのようなアコーディオンタイプの戸が自動で開閉します。

開き戸・折り戸は戸自体に開閉装置が内蔵されていることが多く、戸袋が不要なため、見た目がすっきりしていて開放感があり、入口が狭い場所や通路でも開口部を大きくとることができるため、病院等の各部屋の通路で採用されています。

ただし、動きが複雑なため故障も発生しやすく、価格が高めといったデメリットもあります。

自動ドアーには必ずセンサーが装備されており、起動センサー、補助センサー、保護センサー等の種類があります。

起動センサーはまさにドアを開けるためのセンサーで、自動ドアー付近の天井に埋め込まれたセンサーが赤外線やマイクロ波の反射により物体を検知し、ドアを開ける光線反射・電波方式のものと、ドアの取っ手付近に設置されたタッチプレートを軽く手で押す、若しくは手を近づけることでセンサーが感知しドアを開けるタッチ方式があります。

補助センサーは、ドア通過中の人やドアが開いているところで止まっている人がドアに挟まれないよう安全性を考慮したセンサーです。

保護センサーは、補助センサー同様、ドア通過中の人やドアが開いているところで止まっている人がドアに接触、衝突しないよう、ドアの作動範囲を監視するセンターで、物体を検知すると閉じようとしていたドアは反転し、前回するように設計されています。

自動ドアーを取り付けるメリットとしては、建物とエントランスとして見映えが良くなる、閉め忘れがなくなり冷暖房の効率化、害虫の侵入防止が図れる、バリアフリーとなり杖や車椅子利用者の利便性向上、ドアを触れずに開閉できることからコロナウイルスをはじめ各種衛生対策を図れる、工場やオフィスで荷物を持ったまま通過できるなど利便性の工場等が挙げられます。

一方、デメリットとしては、センサーが勝手に反応し意図せずドアが開いてしまう、100万規模の導入経費が発生する、メンテナンス等ランニングコストがかかる、故障、停電時一時的に使用できない、などといった点が挙げられます。

自動ドアー取付け工事の流れとしては、まず、現場の状況を調査し、自動ドアーに必要な電源確保のルート、配線、ドア枠の設置サイズ等現地調査を行った上で、適切な自動ドアーを取り寄せます。

工事当日、通行制限を実施し、他の設備に影響が出ないよう現場養生を行い、既存ドアー等の設備を撤去し、自動ドアーの枠が設置できるよう床カッターを用い床のハツリ工事を行います。

床のハツリ工事完了後、自動ドアーの新規サッシを搬入し上部から取り付けていきます。

サッシの取付けが完了したら、自動ドアーを稼働させるための電源工事を行います。電源工事は、供給元の分電盤から最適な配線ルートで埋設、モール等で保護し自動ドアーのモーターのあるエンジンボックスまで配線します。

電源工事が完了したら、自動ドアーの扉を現場に搬入し、扉の装飾を行います。まず、装飾の下地処理を施した後、設置場所に調和したデザインに装飾を行います。次に、自動ドアーの可動部分であるエンジンボックスの取付けを行います。

エンジンボックスはモーター、プーリー、タイミングベルト、コントローラーなどで構成されており、工場で生産された既製品のタイプと現場で全て一つずつ取り付けていくタイプのものがあります。

取付けは複雑なため、通常は、厚生労働省認定の国家資格である「自動ドア施工技能士」が行うこととなっています。エンジンボックスの取付けが完了したら、ぶつかり防止のための保護策を設置し、最後に床のタイル工事を行って完了となります。

設置した自動ドアーのサッシがしっかりと固定するようセメント埋め、原状回復のためのタイル貼りを行います。

自動ドアー取付け工事にかかる日数は、通常3日から1週間程ですが、開口部分が大規模な現場、サッシの取付が困難な場所については、これ以上かかるケースもあります。

また、自動ドアーを取り付ける現場は、人の往来のある通行箇所ですので、工事の際は、迂回ルートの確保、交通規制等が必ず必要となってくる点にも注意が必要です。

自動ドアー取付け工事とは、人の出入りを感知して、モーター等の力で自動的に開閉する自動ドアーを建築物の開口部に取り付ける工事のことをいいます。

自動ドアーは開くタイプに片開きと引分け(両開き)の引き戸があり、片開きは片方のドアしか開かないため、比較的間口が狭い、雑居ビルや戸建て住宅などでも設置できます。

引分けタイプの自動ドアーは左右のドアーが同時に開閉する、いわゆる両開きの引き戸で、商業施設、病院、オフィスビル等の出入り口でよく見られるタイプのものです。

引分け自動ドアーは両開きの引き戸ですので間口が広く、荷物の搬入口でも採用されています。

次に自動ドアーの種類をみていきます。自動ドアーには、引き戸、二重引き戸、円形戸、開き戸・折り戸等、主に4つのタイプの自動ドアーがあります。

引き戸

・引き戸…自動ドアーのほとんどは引き戸といっても言いくらい街中でよくみられる自動ドアーです。

スーパー、コンビニ、マンションの出入り口でよくみかける自動ドアーで、自動ドアーと言ったら引き戸の自動ドアーをイメージされるかと思います。

左右の扉が同時に開閉する引分け自動ドアーは両開きタイプのものと片方だけ開閉する片開きタイプのものがあります。

後述する開き戸・折り戸のように前後の動きがないため、手や足が巻き込まれにくい設計となっています。

二重引き戸

・二重引き戸…開閉する動きは引き戸の自動ドアーと同じですが、引き戸に比べ開口部が1.3倍ほど横に広く開閉することから、狭い開口部でも広く見せることができ、出入り口付近の開放感をもたらしてくれます。

二重引き戸とは、自動ドアーのガラスが単純に二重に重なっているのではなく、片方が3枚でそのうち2枚がスライドして開閉する仕組みとなっており、クローゼットでよくみられる3枚スライドタイプの引き戸と同じような動きをします。

開口部が広いことから、人の出入りの多い、ホテルや役所などのの出入り口付近、車いすや移動式ベッドの通行の多い病院等でよくみられます。

円形戸

・円形戸…基本的な動きは引き戸と同じですが、戸のサッシの部分が上部から見ると断面が円形となっていて、見た目が美しくデザイン性があることから、ホテルや高級レストラン等でよくみられます。

曲面になっていることから、前後にスペースが必要ですが、横幅が思ったより広くないため、意外と省スペースで設置することができます。

開き戸・折り戸

・開き戸・折り戸…引き戸が横にスライドする動きに対し、開き戸・折り戸は戸が外側、内側に向かって折りたたまれるように動きます。

イメージしやすいものとして、バスルームの入口のドアのようなアコーディオンタイプの戸が自動で開閉します。

開き戸・折り戸は戸自体に開閉装置が内蔵されていることが多く、戸袋が不要なため、見た目がすっきりしていて開放感があり、入口が狭い場所や通路でも開口部を大きくとることができるため、病院等の各部屋の通路で採用されています。

ただし、動きが複雑なため故障も発生しやすく、価格が高めといったデメリットもあります。
自動ドアーには必ずセンサーが装備されており、起動センサー、補助センサー、保護センサー等の種類があります。

起動センサーはまさにドアを開けるためのセンサーで、自動ドアー付近の天井に埋め込まれたセンサーが赤外線やマイクロ波の反射により物体を検知し、ドアを開ける光線反射・電波方式のものと、ドアの取っ手付近に設置されたタッチプレートを軽く手で押す、若しくは手を近づけることでセンサーが感知しドアを開けるタッチ方式があります。

補助センサーは、ドア通過中の人やドアが開いているところで止まっている人がドアに挟まれないよう安全性を考慮したセンサーです。

保護センサーは、補助センサー同様、ドア通過中の人やドアが開いているところで止まっている人がドアに接触、衝突しないよう、ドアの作動範囲を監視するセンターで、物体を検知すると閉じようとしていたドアは反転し、前回するように設計されています。

自動ドアーを取り付けるメリットとしては、建物とエントランスとして見映えが良くなる、閉め忘れがなくなり冷暖房の効率化、害虫の侵入防止が図れる、バリアフリーとなり杖や車椅子利用者の利便性向上、ドアを触れずに開閉できることからコロナウイルスをはじめ各種衛生対策を図れる、工場やオフィスで荷物を持ったまま通過できるなど利便性の工場等が挙げられます。

一方、デメリットとしては、センサーが勝手に反応し意図せずドアが開いてしまう、100万規模の導入経費が発生する、メンテナンス等ランニングコストがかかる、故障、停電時一時的に使用できない、などといった点が挙げられます。

自動ドアー取付け工事の流れとしては、まず、現場の状況を調査し、自動ドアーに必要な電源確保のルート、配線、ドア枠の設置サイズ等現地調査を行った上で、適切な自動ドアーを取り寄せます。

工事当日、通行制限を実施し、他の設備に影響が出ないよう現場養生を行い、既存ドアー等の設備を撤去し、自動ドアーの枠が設置できるよう床カッターを用い床のハツリ工事を行います。

床のハツリ工事完了後、自動ドアーの新規サッシを搬入し上部から取り付けていきます。

サッシの取付けが完了したら、自動ドアーを稼働させるための電源工事を行います。

電源工事は、供給元の分電盤から最適な配線ルートで埋設、モール等で保護し自動ドアーのモーターのあるエンジンボックスまで配線します。電源工事が完了したら、自動ドアーの扉を現場に搬入し、扉の装飾を行います。

まず、装飾の下地処理を施した後、設置場所に調和したデザインに装飾を行います。次に、自動ドアーの可動部分であるエンジンボックスの取付けを行います。

エンジンボックスはモーター、プーリー、タイミングベルト、コントローラーなどで構成されており、工場で生産された既製品のタイプと現場で全て一つずつ取り付けていくタイプのものがあります。

取付けは複雑なため、通常は、厚生労働省認定の国家資格である「自動ドア施工技能士」が行うこととなっています。

エンジンボックスの取付けが完了したら、ぶつかり防止のための保護策を設置し、最後に床のタイル工事を行って完了となります。

設置した自動ドアーのサッシがしっかりと固定するようセメント埋め、原状回復のためのタイル貼りを行います。

自動ドアー取付け工事にかかる日数は、通常3日から1週間程ですが、開口部分が大規模な現場、サッシの取付が困難な場所については、これ以上かかるケースもあります。

また、自動ドアーを取り付ける現場は、人の往来のある通行箇所ですので、工事の際は、迂回ルートの確保、交通規制等が必ず必要となってくる点にも注意が必要です。

ふすま工事とは(国土交通省のガイドライン)

ふすま工事とは、和室等に取り付けられているふすまを建具として新しく設置したり、交換したりする工事のことをいいます。

ふすま工事は、ふすまを新しく設置したり、また、古いふすまを新しいふすまに交換する工事のほか、ふすまの格子状の骨組みに和紙を下貼りして新しい表紙(おもてがみ)、ふすま紙を貼り付けて仕上げていく工事も行われていますが、建具工事におけるふすま工事は主として新設、交換を想定しており、表紙、ふすま紙の貼り付け等に関する工事については、内装仕上工事におけるふすま工事として区分けされることが多く、表紙、ふすま紙の貼り付けに関する工事だからといって全て内装仕上工事に区分けされる訳ではなく、表紙、ふすま紙を貼り付けてふすまを製作した上で、建具としてふすまを新設、交換するような工事については、建具工事におけるふすま工事として区分けされますので特に注意が必要です。

ふすま紙には様々な種類があり、このふすま紙を変えることで和室の雰囲気が全く違うものになります。ふすまは和紙用のいわゆる和ふすま(本ふすま)のほか、戸ふすま(板ふすま)、量産ふすま(ダンボール・発泡スチロール製)などの種類があります。

和ふすま(本ふすま)は、最も歴史があるふすまで、表面をさわって押さえると障子の桟と同じように中に骨組みがあることが確認できます。中に骨組み、小骨があることで、非常に丈夫な造りになっている点が特徴です。

戸ふすま(板ふすま)は、和ふすま同様に歴史があり、中に大きなベニヤ板が入っていて重量がある点が特徴です。部屋と部屋を間仕切る際に、特に和室と洋室の間に使われることが多く、和室側はふすま紙、洋室側はクロスや合板を使用するなどして、各部屋の雰囲気に合わせて仕上げられています。

量産ふすまは、ふすまの芯材にダンボールや発泡スチロールが使われているふすまで、とにかく軽いという点が特徴です。ダンボールふすま、発泡スチロールふすまとも呼ばれ、軽量で安価なこの量産ふすまはアパートなどの賃貸物件に広く使用されています。

軽量で安価なメリットがある一方、本ふすまや戸ふすまに比べ強度がなく、耐久性に欠けるというデメリットがあります。

建具としてのふすまの特徴としては、湿度調整機能、デザイン性、環境への配慮といった点が挙げられます。湿度調整機能について解説しますと、ふすまは木材や紙でできている建具であり、間仕切りとしての本来の機能に加え、室内の湿度を吸収し、外へ放出することができる木材特有の素材です。ふすまによる室内の湿度調整機能のおかげで快適な和室、住環境を得ることができます。

次にデザイン性ですが、ふすまはふすま紙の組み合わせや貼り替えにより室内の雰囲気、デザインを様々なバリエーションで実現することができます。

建具であるふすまを設置しようとする部屋の雰囲気に合わせ、その空間にあったデザインを選択することにより趣のある和室ができあがります。

最後に環境面への配慮ですが、建具のふすまのうち木材で作られているふすまは、その多くが間伐材が使用されています。また、ふすま紙を貼り替えることで長期間使い続けられるといった点も環境面を考慮されたものであると言えるでしょう。

2.2 建設業許可の許可業種における区分け

次に建設業許可の許可業種における区分けについてみていきます。

建具工事と他の設業許可の業種の区分けとして判断に迷う業種は、内装仕上工事、ガラス工事、大工工事が考えられます。内装仕上工事における国土交通省のガイドラインが示す工事の例示として”ふすま工事”があり、建具工事におけるふすま工事と判断が迷う可能性があります。

建具工事とは「工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事」と定義されており、建具を取り付ける工事と定義されております。基本的な考え方は、”その工事の主たる目的は何か”と考えて判断します。

施工しようとしているふすま工事の目的が、部屋と部屋を間仕切る建具としてふすまを設置する工事であれば、その工事は建具工事として区分され、すでにあるふすまのふすま紙の貼り替え、部屋の内装として装飾的な目的で行われる工事であれば、内装仕上工事に区分されます。

ガラス工事も建具工事と混同されますが、建具は窓のサッシ、窓が稼働する部分もふくめ窓枠全体の工事というイメージになります

単に窓ガラスのみの交換、取付けの工事であればガラス工事に区分けされ、窓枠、サッシを含めた窓自体の工事であれば、建具工事と区分されます。

和室における障子の窓などは大工工事若しくは内装仕上工事と判断に迷うケースもありますが、これも同様の考え方で判断し、木製の障子の枠、サッシを含めての工事であれば、それは建具として工事を行っていることから、建具工事として区分され、木材の加工又は取付けにより工作物を取り付けるような工事、例えば、和室で棚と窓を同時に行うような工事であれば大工工事、装飾を目的とした障子の貼り替え工事であれば内装仕上工事に該当する可能性があります。

このように建具工事か、それとも他の業種か判断に迷った場合は、その工事は何を主として目的としているか、で判断し、それ以外の工事についてはそも目的の工事を行うためのあくまで付帯工事という位置づけになります。

その他に、自動ドアー取り付け工事における、電気工事との区分け、機械器具設置工事との区分けなども考えられますが、機械器具設置工事については、機械器具設置工事の記事で詳しく解説していますので、詳細はそちらをご覧頂ければと思いますが、機械器具設置工事の基本的な考え方はあくまで他の業種に該当しない機械器具の設置、取付けに関する工事となっており、他の機械器具に関する工事の受け皿的な業種となっております。

自動ドアー取付け工事は建具工事の例示として示されている以上、工事内容が機械器具設置工事に近いものであっても機械器具設置工事ではなく建具工事として判断されますので、専任技術者の請負実績として自動ドアー取付け工事の実績書類で機械器具設置工事の取得を考えている方はこの点特に注意するようにしてください。

ここに説明した許可業種間における区分の考え方については、対象工事が記載した工事の事例にそのまま当てはまらない場合や工事の範囲が複合的な場合もあることから、どちらの業種に区分けされるのか判断に迷った場合は、事前に静岡県の建設業課に確認するようにしましょう。

建具工事は「工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事」と定義されているとおり、原則、工作物に建具等を取付ける工事となります。

許可行政庁である、静岡県の建設業課担当者に確認をしましたが、建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な契約書、注文書、請求書には、具体的な工事名称である「金属製建具取付け工事、木製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、ふすま工事」という名称が記載されているか、または、少なくとも、工作物に建具等を取付ける工事であることが明確に分かる記載が必ず必要との回答を得ております。

従いまして、今後、許可の取得を考えている方は、請求書等の書類作成時には特にこの点を意識して作成することが重要なポイントです。

3 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な7つの条件

ここでは、建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な7つの条件について、具体的に解説していきます。条件は7つありますが、それぞれ難易度が異なりますので、ここでは参考として難易度を★の数で表しました。

やはり一番難しいのが、「人」の条件、経営業務の管理責任者、専任技術者となれる人がいるか、という2つがポイントです。

この2つのポイントをクリアできれば、許可取得の可能性は80パーセント以上と考えてよいでしょう。

①経営業務の管理責任者がいること
②専任技術者がいること
③財産的基礎条件
④適正な社会保険への加入
⑤欠格要件に該当する者がいないこと
⑥誠実性があること
⑦実態として適切な営業所があること

建設業許可の条件①経営業務の管理責任者がいること(難易度★★★)

まず最初に7つの条件の中で最もハードルが高いと言われている「経営業務の管理責任者」です。建設業許可を取得するには、「建設業の経営を適正に行える経営者」の存在が求められています。

通称「けーかん」と呼ばれることが多い、この経営業務の管理責任者ですが、法人の場合は役員(取締役)の経験が、個人事業主であれば事業主の経験が、トータルで5年以上必要です。

個人事業から法人化した場合、個人事業主と取締役経験を合計して5年以上あればOKです。

建設業許可の条件② 専任技術者がいること(難易度★★★)

①の次に難易度の高い条件がこの「専任技術者」です。この条件は、各営業所に次の条件を満たしている従業員が1人以上(取締役、事業主でもOKです。)いるか、という条件となっています。

※アとイ、両方ではなくいずれかでOK

ア 取りたい業種に関係する国家資格をもっている。
イ 取りたい業種の実務経験が10年以上ある。

建設業法では、これらの条件を満たしている「専任技術者」(通称:せんぎ)を置くことで、建設業許可を取得した会社の一定レベルの技術、スキルを担保しています。

一つ注意しなければいけない点に、この条件は「各営業所ごとに1人以上」ですので、もし会社として営業所が3つあれば、専任技術者も3人以上必要となってきます。

なお、上記イの「実務経験10年以上」の条件には緩和措置の制度があります。

関係する短大、大学の学科を卒業していれば、実務経験は3年以上でOK、関係する高校の学科を卒業していれば、実務経験は5年以上でOKと期間が短縮されます。

ここでいう「関係する学科」については業種ごと国土交通省が詳細に定めているので、緩和制度を使用して専任技術者の条件を満たそうとする場合は、事前に静岡県の建設業課が発行している「建設業許可の手びき」で確認するか、静岡県内の建設業許可専門の行政書士に相談するようにしましょう。

また、イの「実務経験10年以上の条件をクリアしているので許可が取れそうだ」と考える方は結構いらっしゃいますが、実際この実務経験10年以上を書類で証明することが本当に難しいんです。

この実務経験10年以上という条件をクリアされている方は一定数いらっしゃいますが、そのうち半分以上は書類が準備できなくてあきらめる、というケースが多々あります。

取りたい業種であることが明確に分かる請求書等を過去10年分、しっかりと保管している、そういう方はそうそう多くないと思います。

後ほど詳しく解説しますが、「取りたい業種であることが明確に分かる請求書等」とは、例えば建具工事業を取得するなら、請求書等の明細に「金属製建具取付け工事、木製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、ふすま工事」という名称が記載されているか、または、少なくとも、工作物に建具等を取付ける工事であることが明確に分かる工事名、内容が記載されている必要があります。

こういった厳しい書類の条件をクリアできないとこの実務経験10年以上という条件で許可を取得することができないので、お持ちの書類で証明できるか否か確認したい場合は、事前に静岡県の建設業課、または、静岡県内の建設業許可専門の行政書士に確認をお願いするようにしましょう。

建設業許可の条件③ 財産的基礎条件(難易度★★)

建設業の許可を受ける3つめの条件として、ある一定以上の資金力、財力があることが求められています。

これは、許可した会社が直ぐに倒産するようでは注文者が安心して仕事を任せることができないといった注文者保護の観点から求められたものです。

建設工事は、資材や機械器具の購入、労働者の雇用など、様々な要素において一定の資金が必要であり、また、工期も長期化することもあるので、財産的基礎条件が建設業許可の条件の一つとなっています。※アとイ、両方ではなくいずれかでOK

具体的な条件としては、

ア 資本金が500万円以上あること
イ 500万円以上の資金調達能力があること

もう少し具体的に説明しますと、アについては、申請しようとするタイミングの直近の決算における決算書の貸借対照表の純資産額が500万以上、イについては申請日から1か月以内の日付で500万円以上の銀行口座の残高証明書が取得できればOKです。

なお、イの残高証明書はその日1日の残高証明書ですので、極端なはなし1日だけ借りてきてその日の残高証明書を申し込めば、その後、再び口座から引き出して残高が500万円未満となってしまっても何ら問題ありません。

建設業許可の条件④ 適正な社会保険への加入(難易度★★)

建設業の許可を受ける4つめの条件に、「社会保険へ適正に加入していること」という条件があります。

これは主に法人に関係してきますが、法人の場合、現在、一人社長であっても社会保険(健康保険、厚生年金等)への加入は必須となっていますので、建設業者についても、しっかりと社会保険に入っているか、ということがチェックされます。

当然、経費の負担となるからと言って社会保険に加入していない法人には許可はおりません。

法人でなく、個人事業主の場合、従業員数が5人未満の場合、加入義務はありませんが、5人以上の従業員のいる場合、社会保険(健康保険、厚生年金)への加入の義務があります。

なお、ここで言う、「建設業許可における社会保険」は、健康保険、厚生年金保険のほか、雇用保険も対象となっております。

法人はもちろん、個人事業主であっても従業員を1人以上雇用している場合は、雇用保険への加入義務が発生しますので、静岡県で許可を受けようとする際は、加入状況を書類で証明することが必要です。

ただし、労災保険については当然加入義務は発生してきますが、静岡県で建設業許可の申請をする場合、これを証明することまでは今のところ求められておりません。

建設業許可の条件⑤ 欠格要件に該当する者がいないこと(難易度★)

建設業の許可を受ける5つめの条件として、申請の日を基準として過去5年以内に「欠格要件に該当する者がいない」という条件です。欠格要件は下記のとおり建設業法第8条に細かく定められており、このいずれにも該当する者がいないことが許可の条件となります。

つまり、一つでも該当する者がいる場合、許可は取得できません。

逆を言えば、5年を経過していれば、万一欠格要件に該当していたとしても許可取得上問題はありません。

なお、この欠格要件の対象者は、法人の場合は役員(取締役)、個人事業主の場合は、事業主本人、支配人など、経営に直接かかる地位にいる者が対象者となっております。

欠格要件に該当しているにもかかわらず、該当していないと虚偽申請をしてしまうと、申請から5年間は許可を取ることができなくなってしまうので、申請する際は下記の欠格要件に該当していないか、確実にチェックするようにしましょう。

特に静岡県で申請する場合は、この欠陥要件に該当していないか、事前に十分チェックをしましょう。万一、3,4年前に対象となっていて今は対象でないからといってうっかり欠格要件に該当しないとして申請してしまった場合、虚偽申告として扱われてしまいます。

これは、静岡県の建設業許可の手引きにもしっかり明記されており、たとえ、”うっかり”だったとしても、虚偽申告として扱われ、そこから5年間は欠格要件に該当するとして、一切、許可の申請ができなくなってしまうので十分確認してから申請するようにしてください。

【欠格要件】
1 許可申請書またはその添付書類中の重要な事項について虚偽の記載があるとき。または、重要な事項についての記載が欠けているとき。
2 法人の役員、個人事業主本人、支配人等が次のいずれかの要件に該当するとき。
①成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ない者
②不正の手段により許可を受けたことなどによりその許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者
③許可を取り消されるのを避けるため廃業の届け出をした者で、その届け出の日から5年を経過しない者
④建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、または危害を及ぼすおそれが大であるとき
⑤請負契約に関し不誠実な行為をしたことにより営業の停止を命ぜられ、その停止期間を経過しない者
⑥禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者
⑦一定の法令(建築業法、建築基準法、刑法等)に違反したことにより、罰金刑に処せられ、その刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者
3 役貝等(取綠役のほか、顧問、相談役等も含む)に暴力団や過去5年以内に暴力団であった者が含まれている法人、暴力団員等である個人及び暴力団員等にその事業活動を支配されている者

建設業許可の条件⑥ 誠実性があること(難易度★)

建設業の許可を受ける6つめの条件として、「誠実性があること」という条件があります。

この条件は、ある意味確認的な条件となります。

要するに、建設業を経営するに当たり、請負契約、工事の施工等において、不正、不誠実な取引、対応をしない、ということです。

許可条件⑤の欠格要件に該当していない、健全に建設業を営んでいる方にとってはごく当然のことで、6つ目の条件は確認的な条件と考えてください。具体的な内容としては、次のとおりです。


直近5年間において、建設関連の法律、規則等に違反し、許可や免許の取り消しがないこと。

建設業許可の条件⑦ 実態として適切な営業所があること(難易度★★)

建設業の許可を受ける7つめの条件として、「実態として営業所があること」という条件があります。

建設業法では明確にこの条件の記載はありませんが、第29条に国土交通大臣、都道府県知事は営業所の所在地を確認できない場合は、公告後30日後に許可を取り消すことができる、と規定されており、また、第31条には特に必要がある場合は、営業所への立ち入り検査ができる、と規定されています。

営業所が会社、個人の所有物件であれば問題ありませんが、よくある事例は、賃貸借物件の場合、所有者(大家さん)の使用承諾書が必要となってきます。

静岡県では賃貸借物件の場合、この承諾書の添付は義務付けておりませんが、他県では賃貸借物件の場合、承諾書の添付を義務付けているところもあります。

では、静岡県だったら承諾書がなくても申請していいか、ということをよく聞かれますが、当事務所では承諾書がもらえない場合、許可の申請は承っておりません。

これは、当然、建設業法における許可の条件に満たしていないことはもちろん、虚偽申告することにより、万一、確認が入り発覚した場合、許可の取消しなどにより向こう5年間は許可が取得できないといった可能性があり、大きなデメリットがあることをよく考えて頂きたいところです。

実際のところ、承諾書を提供してくれる所有者(大家さん)は多くはないと思います。

これは、営業用として賃貸借物件を提供するとなると、税法上税率がアップすることが影響していると考えられるからです。

通常のアパート、マンションはあくまで居住用として契約しているのが一般的で、契約書を確認していただければ分かると思いますが、使用目的欄には居住用としての記載となっており、営業用の記載が通常ないと思いますので、賃貸借物件を営業所として使用されている場合は、この点をよく確認してから申請するようにしましょう。

なお、法人としてアパート、マンションを登記しているケースもありますが、登記する際はこの使用目的の確認が入らないため、登記しているからといって大丈夫と思わず、必ず賃貸借物件の契約書の使用目的を確認するようにしてください。

万一、承諾書が入手できない場合は、営業用の賃貸借物件に借り換えるか、所有権を得られる実家等に移転することを検討せざるを得ません。

その他、営業所を持たず資材置き場と車で建設業の営業されている一人親方さんなんかもいらっしゃいますが、このケースも許可はとれません。

営業所とは、工事の見積、積算、設計、工程管理、安全管理、材質管理等適切に建設業を経営するための事務所スペースを確保する必要があるからです。

そのため、申請に必要な営業所を撮影した写真としては、事務所入り口の看板、事務所内の机、イス、パソコン、電話、FAX、コピー機、書庫等も撮影の対象となっています。

経営業務管理責任者、専任技術者がいて、財産的基礎条件、社会保険の条件等クリアしていて許可が取れそうだ、と思っても、実際、適切な営業所でないといった理由で許可が取れない、といったケースも多々ありますので、ご自身の営業所が実態として適切な営業所かどうかしっかり確認しておくことがとても重要です。

4 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な資格

建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な資格、つまり、建具工事業の専任技術者になれる資格は次のとおりです。

これらの資格をお持ちの方であれば、建設業許可取得に必要な条件の一つである、「専任技術者」になることができます。


一部技能士の資格等については、必要な年数の実務経験が求められます

その場合は、必要な年数分の契約書、注文書、請求書等を提出して実務経験を証明することになります。

【資格一覧】
・1級建築施工管理技士(解体工事を申請する場合は、平成28年度以降の合格者若しくは平成27年度までの資格合格者で実務経験1年又は登録解体工事講習受講者)
・1級建築施工管理技士補 ※実務経験3年
・2級建築施工管理技士(建築)(解体工事を申請する場合は、平成28年度以降の合格者若しくは平成27年度までの資格合格者で実務経験1年又は登録解体工事講習受講者)
・2級建築施工管理技士(躯体)(解体工事を申請する場合は、平成28年度以降の合格者若しくは平成27年度までの資格合格者で実務経験1年又は登録解体工事講習受講者) ※実務経験5年
・2級建築施工管理技士(仕上げ)
・2級建築施工管理技士補 ※実務経験5年

・1級管工事施工管理技士 ※実務経験3年
・1級管工事施工管理技士補 ※実務経験3年
・2級管工事施工管理技士 ※実務経験5年
・2級管工事施工管理技士補 ※実務経験5年

・技能士…建具製作・建具工・木工・カーテンウォール施工・サッシ施工(1級)
・技能士…建具製作・建具工・木工・カーテンウォール施工・サッシ施工(2級) ※実務経験3年(平成16年3月以前は1年でOK)

・登録技能者…登録サッシ・カーテンウォール基幹技能者

5 建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な書類

~実務経験の証明に必要な、契約書、注文書、請求書等について~
建設業許可の申請書は、様式で定められた書類、それに付随する添付書類、官公庁が発行する住民票などの公的書類、自社で作成した契約書、請求書等膨大な書類が必要ですが、それぞれ、申請する方の状況、法人か個人事業主か、資格を持っているか、持っていないか、従業員を雇用しているか、一人親方か、等によって変わってきます。

また、複雑な多くの必要書類に必要事項を適切に記入し、かつ、順番どおり、必要枚数ごと並べて提出する必要があります。

これらの書類については、静岡県の手びきに詳細に記載されておりますので、ここでは割愛させて頂きますが、今回は手びきに記載されていない、実体験に基づいた、非常に貴重なお話をさせて頂きます。

それは、経営業務の管理責任者の請負実績、専任技術者の実務経験の証明に必要な、契約書、注文書、請求書等(以下、請求書等と略します)についてです。

なお、請求書に限っては、請求額の入金箇所がわかる通帳のコピーが必ずセットで必要です。

これは、請求書は申請者自身で作成できるため、第三者機関である銀行が証明する書類である通帳のコピーが必要という理由からです。

このため申請者自身で作成できない契約書や注文書については、通帳のコピーのような第三者の証明書類の添付は必要ありません。

それでは本題に入ります。

まずはじめに、「経営業務の管理責任者の請負実績」の証明と「専任技術者の実務経験」の証明では、同じ請求書等で証明するのですが、「その求められる内容に相当の違いがある」ということを理解してください。

つまり、同じ請求書等でも経営業務の管理責任者の請負実績では認められるのに、専任技術者の実務経験の証明では認められない、使えない、ということです。

経営業務の管理責任者の請負実績を証明する請求書等の場合、その内容を見てざっくり「これは建設業の請求書だな」と分かればOKですが、専任技術者の実務経験の証明の場合、建具工事業であれば「これは間違いなく建具工事の請求書等だ」と誰が見てもわかるような記載が求められます。

この「誰が見てもわかるような記載」が官公庁独特の風習と言いますか、その基準が明確に示されておりません。

要するに同じ請求書等でも担当者によってOKだったり、そうでなかったり、また、他県ではOKだったり、NGだったりすることがある、ということです。

ですので、どの担当者でもOKをもらえる請求書等とはどのような内容の請求書等かといいますと、建具工事業の場合、請求書の明細や項目に「金属製建具取付け工事、木製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、ふすま工事」のいずれかの工事名称が記載されていれば、まず、問題ありません

問題は請求書にこれら建設工事の例示として示された工事名称の記載がないときです。

建具工事業の場合は、「工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事」と定義されておりますので、請求書等には、少なくとも、工作物に建具等を取付けている工事の内容が記載されている必要があります(例えば、ベランダ出入口サッシ取付工事、キッチン窓枠取替工事、ガレージ用シャッター取付工事、和室窓枠設置工事などの記載があれば問題ありません)。

仮に金属製建具取付け工事、木製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、ふすま工事等の工事名や工作物に建具等を取付ける工事と読み取れる内容の記載がない場合は、材料明細書、見積書、工程表、または、工事現場の写真(窓枠、サッシを取り付けていることが写真からわかるもの)などによって請求書等を補完、補強するかたちであれば認められることがありますので、条件に合った請求書等がないからダメだ、と思わず、関連する書類は全て探し出して集める、という強い気持ちで最後まであきらめないようにしてください。

こうして集めた書類で証明できるかできないかご不安な場合は、本番の許可申請でいきなり提出するのではなく、事前に静岡県の審査機関である建設業課の担当者や静岡県の建設業専門の行政書士に確認してもらうようにするとよいでしょう。

まとめ~建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するなら行政書士に依頼しよう~

ここまで、建具工事業で静岡県の建設業許可を取得するために必要な条件や資格、業種内容について説明してきました。

建設業の許可を取得するには、多くの定められた条件を全てクリアーし、それらを定められた様式に記載して審査機関である静岡県の建設業課から求められている証明書類を全て揃えて申請する必要があり、初めて許可を取得する人にとっては相当ハードルが高い申請であると言えます。

本来の建設業というお仕事でご多忙の中、これら許可申請の事務作業に時間を割いていては本来の業務に支障が出てくることも考えられます。

そこで、代行費用はかかりますが、建設業許可を専門にしている行政書士に申請を依頼した方が、スムーズかつ確実に許可を取得できる可能性が非常に高いので、依頼する方法が現実的で一番オススメです。

メリットは、

○申請を全て代行するので本来の業務に専念できる
○許可取得に要する日数が短縮できる
○建設業法、許認可に関する相談が気軽にできる

といった大きなメリットがあります。

建設業許可がないと現場に入れない、500万円以上の大きい仕事を請け負う可能性があり許可が直ぐに必要になった、という場合は、迷わず建設業許可専門の行政書士にご相談ください。

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