建設業許可と2次下請け及び静岡での下請契約と下請け代金の支払について

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建設業許可は、元請や下請の区別はありません建築一式工事以外の業種の場合には、工事の請負代金が500万円以上の工事を請負う場合は、建設業許可が必要になります。

建築一式工事については、1件の工事の請負金額が1,500万円未満、または木造住宅で150平方メートル未満の場合のどちらかに該当する場合以外のケースを除いて、建設業許可が必要になります。

二次下請けの場合であれば、基本的には、建築一式工事以外の専門工事となりますが、1件の工事の請負代金が500万円以上となる工事であれば、たとえ2次下請けであっても建設業許可は必要になります。

要するに、元受け、1次下請け、2次下請けのいずれにも関係なく、建設業許可は必要になります。下請けだから、2次下請けだから建設業許可が不要だということはありません。

建設業許可を所持していない下請け業者に、500万円以上の工事の下請けを元受けが発注することも建設業法違反となります。

元請が建設業許可を持っていれば、建設業許可を持っていなくてもよいというわけではありません。。

軽微な工事

元受け、(1次・2次)下請けの両方で、次の「軽微な工事」の場合であれば、建設業許可は不要です。

・1件の工事請負金額が500万円に満たない工事

・ただし、建築一式工事(総合的な企画・指導・調整のもとに建築物を建設する工事)については請負金額が1500万円未満に満たない工事、または延べ面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事

まとめると次の三つに該当する工事が「軽微な工事」となります。

150㎡未満の木造住宅工事
1500万円未満の建築一式工事
それ以外の500万円未満の専門工事

元請と下請というのは、建設業許可が必要かどうかの判断には関係ありません。

軽微な工事であれば、建設業許可のない業者が元請となることもできます。

一式工事と専門工事

建設業は、工事の内容によって「一式工事」と「専門工事」の2種類に分かれますが、「一式工事」は「土木」と「建築」の2種類で、「専門工事」は「内装」や「大工」「電気」など27種類に分かれています。

一般的には「一式工事」はゼネコンなどの下請企業を多く使う建設会社が持っている許可で、工事の企画や指導、調整を行う工事会社となります。

「専門工事」はそれぞれの専門工事を請け負う下請け業者が取得していることが多くなります。

延べ面積150平方メートル未満の木造住宅の工事であれば、1,500万を超えた2,000万円の工事の場合でも「軽微な工事」となります。

木造住宅工事は請負金額基準ではなく延べ面積基準になっています。

「専門工事」であれば、500万円未満の工事はすべて「軽微な工事」となります。

以上の原則も、元請けと(1次・2次)下請けの区別はありません。

下請けも建設業許可を取得する

建設業許可を取得すれば、受注できる工事の金額に制限がなくなります。受注できる工事の金額に上限がなくなります。

建設業許可が必要な工事

(法第3条)建設工事の完成を請け負う営業をするには、「軽微な工事」を除いて、元請負人・下請負人、個人・法人の区別に関係なく、建設業法による許可を受けなければなりません。

下請けでも建設業許可が必要な場合

建設業許可が必要な場合は、元請けであるとか下請けであるとかに関係なく、軽微な工事かどうかによって建設業許可を取得する必要が決まります。

静岡での適正な下請契約代金の支払いについて

下請契約と下請け代金支払い

静岡での適正な下請契約代金の支払いについて

適正な契約

下請代金は、施工責任の範囲、施工条件などを反映した合理的なものとして下請業者からの明確な経費内訳による見積書の提出を求めて、元受けと下請けの双方の協議の適正な手順を徹底するように静岡では指導されています。

取引上の元受けの地位を不当に利用して、指し値などの一般的に必要な原価に満たない額で、下請をさせることは、建設業法、独占禁止法上違法となるとのこと。

下請代金の見積りは、賃金など以外の必要な諸経費を適正に認めます。

下請契約では、建設業法第19条第1項各号を記載した適正な契約書を作成して、お互いに交付します。

契約約款書類と注文請書の販売は、次の組合にお問い合わせください。

静岡地区建設事業協同組合 電話:054-287-6288 ファックス:054-287-6289
メール: shizuken@po.across.or.jp
住所:〒422-8076 静岡県静岡市駿河区八幡二丁目4-16

工事内容、工期、請負金額を変更する場合は、元受けと下請けの協議で変更し、変更契約書を作成して、お互いに交付します。

建設リサイクル法の対象工事の受注者は、工事の一部を下請けに出す場合は、解体工事の費用、再資源化などの費用、分別解体などの方法、再資源化をする施設の名称や所在地の事項を書面に記載して、下請業者に告知することが義務付けられています。

元請業者が前払金があった場合は、当該工事の下請けに対し、適切な額を速やかに現金で前金払いします。

下請契約の支払いは、請求書の提出締切日から支払日までの期間をできるだけ短くします。

下請け代金の支払は、現金払として、現金払と手形払を併用する場合は、支払代金に占める現金の比率を高めます。現金比率が50%を超えるようにします。

労務費は、現金払とします。公共工事は、発注者から現金で支払いとなるので、下請けにはすぐに現金で支払うようにします。

手形期間は、120日以内とします。

元請けは、下請けが建設業法、建築基準法、労働基準法、労働安全衛生法などの法令を遵守するように指導しなければなりません。

一次だけでなく、二次の下請けなどの全部の下請けに対して指導する責任があります。

下請けを選ぶ際は、法定福利制度に加入している業者を選ぶようにします。

相談と問い合わせ先

静岡県交通基盤部建設経済局建設業課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3058
ファクス番号:054-221-3562
kensetsugyou@pref.shizuoka.lg.jp

なお、建設業許可は、建築業許可と呼ばれることがありますが、建設業許可が正式名称です。

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