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建設業許可の500万円基準で間違いやすい8つの具体的な実例を解説

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法令中心の解説は、他の記事でしていますので、今回は実例中心に500万円基準を具体的にご説明します。

建設業許可が必要かどうかを判断する場合、多くの方は「500万円を超えているかどうか」だけを気にしますが、実際には、500万円の計算方法を間違えたことで、意図せず無許可営業となってしまうこともあります。特に、500万円ギリギリのケースが後になってからもめることがありますので要注意です。

一人親方や個人事業主、小規模事業者の場合、「この工事は500万円未満だから大丈夫だと思っていた」というご相談をいただくことがありますが、中身を見てみると問題があるケースが多くあります。

今回は、建設業許可の500万円基準について、実務で見落とされやすい8つのポイントを解説します。建設業許可の取得を検討している方や、許可が必要か迷っている方はぜひ参考にしてください。

建設業許可の500万円基準とは?

建設業法では、建築一式工事以外の工事について、1件の請負代金が500万円以上となる場合は建設業許可が必要になります。これは、500万円未満の軽微な工事のみを請け負う場合は許可が不要ということです。建築一式工事には別の基準が設けられています。

ただし、この「500万円」の計算方法を間違えると、本来は許可が必要な工事を無許可で受注してしまうリスクがあります。

実際に起こりやすい間違い例

間違い例1:消費税込みで判断する

もっとも多い勘違いが「税抜500万円なら大丈夫」という考え方です。

建設業許可の判断基準となる請負代金は、原則として消費税込みで判断します。例えば、

税抜455万円
消費税45万5,000円
合計500万5,000円

これであれば、500万円を超えるため建設業許可が必要です。

契約書を確認するときは、必ず税込金額で確認しましょう。

間違い例2:材料費も請負金額に含まれる

「工事代は450万円だから許可不要」と判断していても、材料費を別計上していることがあります。建設業法上は、工事完成のために必要な材料費も含めて請負金額を判断することになっています。

(例)

工事費 420万円
材料費 120万円

この場合、総額540万円となるため建設業許可が必要です。

たとえ見積書を分けて作成していても、実質的に同一工事であれば合算して判断されます。

間違い例3:施主支給材でも注意が必要

リフォーム工事や設備工事では、施主が直接材料を購入する場合があります。

「材料代は施主負担だから工事金額だけで判断できる」と思われがちですが、実際には契約内容や工事の実態によって慎重な判断が必要です。

特に行政庁の解釈や個別事情によって判断が変わることもあるため、500万円付近の案件では早めに行政書士法人アラインパートナーズなどにへ相談することをおすすめします。

間違い例4:追加工事を合算すると500万円を超える

契約時は450万円だった工事であっても追加工事が入る場合です。

追加コンセント工事
追加内装工事
配管変更工事

こんな追加が発生することがあります。

最終的な請負金額が500万円を超える場合は、当初契約だけではなく変更後の総額が問題になります。

完成時には550万円になってしまったというケースもあります。

工事途中で追加工事が発生した場合は、必ず総額を再確認しましょう。

間違い例5:分割契約なら大丈夫ではない

500万円を超える工事を分ける場合です。

250万円+250万円
300万円+200万円

このように分けて契約するケースがありますが、同一工事を建設業許可逃れのために分割することは認められていません

正当な理由なく契約を分割した場合は、実質的に一つの工事として判断される可能性があります。実際に建設業法上も、分割・分離工事については注意が必要とされています。

間違い例6:運搬費や諸経費を除外してしまう

見積書には、運搬費・養生費・仮設費・安全対策費・現場管理費などが記載されることがあります。

工事完成のために必要な費用であれば、実質的な請負金額として判断される可能性が十分あります。

「工事部分だけで500万円未満だから大丈夫」と考えるのではなく、契約全体で確認することが重要です。

間違い例7:元請・下請は関係ない

「下請だから許可はいらない」と誤解されている方もいまが、建設業許可の要否は、元請か下請か、公共工事か民間工事かではなく、請負金額や工事内容によって判断されます。条件に該当すれば下請業者であっても許可が必要です。

「建設業許可は公共工事だけでは?」とおっしゃる方もいましたが、建設業許可は、民間・公共に関係なく必要な建設業法の許認可制度です。

実際に、無許可のまま受注している下請業者が後から許可取得を急ぐケースも少なくありません。

間違い例8:500万円ギリギリの工事

実際、もっとも危険なのは、495万円・498万円・499万円といったギリギリの案件です。

追加工事や契約変更によって簡単に500万円を超える可能性が十分あります

また、請負金額の考え方を誤解しているケースもあるため、500万円付近の受注が増えてきた事業者は、早めに建設業許可の取得を検討することをおすすめします。

まとめ

  • 建設業許可の500万円基準は単純に見えますが実際には次の7点に注意しなければなりません。
    • 消費税込みで判断する
    • 材料費を含める
    • 施主支給材は慎重に判断する
    • 追加工事を含めた総額で考える
    • 安易な分割契約は認められない
    • 運搬費や諸経費も確認する
    • 元請・下請は関係ない

「500万円未満だから許可不要」と思い込むのではなく、契約内容や工事実態を総合的に確認することが重要です。

一人親方や個人事業主で年間売上が伸びている場合は、500万円基準を意識しながら早めに建設業許可の準備を進めることで、受注機会の拡大や取引先からの信用向上にもつながるでしょう。

関係法令

建設業法 第3条第1項

建設業法施行令 第1条の2

これは大事なので、引用しておきます。一度お読みください。

建設業法施行令からの引用です。

(法第三条第一項ただし書の軽微な建設工事)
第一条の二 法第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事は、工事一件の請負代金の額が五百万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあつては、千五百万円)に満たない工事又は建築一式工事のうち延べ面積が百五十平方メートルに満たない木造住宅を建設する工事とする。
2 前項の請負代金の額は、同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の請負代金の額の合計額とする。ただし、正当な理由に基いて契約を分割したときは、この限りでない。
3 注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格又は市場価格及び運送賃を当該請負契約の請負代金の額に加えたものを第一項の請負代金の額とする。

関連国土交通省サイト

国土交通省「建設業の許可とは」
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.html

これもわかりやすいので引用しておきます。

*ここでいう「軽微な建設工事」とは、次の建設工事をいいます。
 [1]建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
  ●「木造」…建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの
  ●「住宅」…住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの
 [2]建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事

国土交通省 関東地方整備局「建設業の許可について」
https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/kensan00000052.html

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