建設業許可の29業種以外であっても、作業内容や業務内容によっては建設業許可が必要になる場合があります。
うっかり建設業許可なしで、設置や施工をすると刑事罰が科せられるかもしれません。たいへんなことになります!
最大500万円以下の罰金、3年以下の懲役、両方が科される場合もあります!しかも、5年間、建設業許可を申請できなくなります!
たとえば、オフィス家具などで、転倒防止、アンカー固定が付随する物販は建設業に該当します。オフィスに何台も納入して設置する場合、高額になるため、500万円以上の可能性が高く建設業許可が必要です。
アンカーについては、業務用の大型機械設備、冷蔵庫、コンプレッサー、油圧機などの工業用機器のメーカー様、販売業者様。またそれらを運送する運送会社様は特に注意が必要です。
ロッカーなども学校、病院等に大量に納品した場合は、出入りの文房具屋さんなども必要になってきますし、大型業務用冷蔵庫、室外機、工場の専用の機械なども当てはまる場合、設備屋さんであっても必要になります。
それでは、具体的に事例を整理して、まとめてみました。
とび・土工・コンクリート工事の建設業許可
とび・土工・コンクリート工事では、転倒防止措置、アンカー固定、据付け設置などで建設業許可要否の確認が必要になる場合があります。
とびなどの建設工事の内容
足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事になります。
建設業許可とは
建設業を営む事業者が取得する必要がある許可で、建設業法に基づいています。
- 建設業許可を取得するには次の要件を満たす必要があります。
- 経営業務の管理責任者を置く
- 社会保険に加入している
- 営業所ごとに建設業に関する一定の資格又は経験を持つ専任技術者を置く
- 請負契約に関して誠実性を有している
- 請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有している
建設業許可の有効期間は5年です。
その他建設関連で建設業許可の要否確認
内装仕上げ関連業
オフィス家具の組み立て
大規模な内装工事に伴う家具の設置作業で、建物の一部とみなされる場合。
これは内装ではなくとび・土工・コンクリート工事(アンカー固定)になります。
間仕切り工事
オフィスや商業施設でのパーティション工事が建築物の改修に該当する場合。
通信設備・電気関連業
これらは電気工事ではなく電気通信工事業になります。
LAN配線工事/電話配線工事
これらの工事も弱電流の工事に該当するため電気通信工事業に該当します。
防犯カメラ設置
壁や天井に固定して配線が必要な場合は、電気通信工事業の建設業許可が必要となることがある。
イベント設営業
ステージ設営
長期間にわたる仮設ステージや建築物に近い構造物を設置する場合。
展示会のブース設置・設営
建築基準法に基づく基礎的な建造物の設営。
エネルギー関連業
太陽光発電設備の設置
ソーラーパネルの設置作業が「電気工事業」または「屋根工事業」に該当することがある。
地熱発電や風力発電の基礎工事
土木工事業として扱われる場合がある。
防水・修繕関連業
外壁塗装と補修
一般に戸建ての外壁塗装であれば、500万円を超えることはありませんが、大規模な改修工事の一環として行われる場合、塗装工事業や防水工事業の許可が必要であることを認識していない場合がある。
雨漏り修繕
屋根の修繕や防水加工に関連する作業。
清掃業
高圧洗浄などによる清掃
クリーニング清掃に見えても、修繕や補修を含む場合、建設業許可が求められる可能性があります。
クリーニング清掃では、メンテナンス、修繕は、一般的に建設業の請負工事に該当しませんが、改修工事になってくると建設業における請負工事に該当してくる可能性があります。
クリーニング清掃で内装を変えたり、フロアーカーペットを変えたり、一部リフォーム等の改修工事を行った場合、クリーニング代と工事費込みで金額が全体で500万を超えると建設業許可が必要になるケースもあります。
このように意外な作業で建設業許可が必要な場合があります。行政書士に事前にご相談されることをおすすめします。
行政書士のご相談
行政書士法人アラインパートナーズは、静岡市の建設業許可の手続きを専門とする行政書士事務所です。
元公務員としての20年の豊富な知識、経験、人脈を活かして、建設業許可申請を確実にスムーズにサポートしてもらえます。